平面バッフルの部屋

平面バッフルとフルレンジスピーカーが大好き。いい音めざして試行錯誤。

1つの到達点(現在の基本形)

これまで、いろいろに試行錯誤をしてきたが、どうにか心地よく聴けるスピーカーにたどり着けたと思う。

竹による平面バッフルスピーカー

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竹平面バッフルスピーカー

写真は竹合板を使った平面バッフルスピーカー。サイズは横60cm、縦90cm、厚さ2.5cm。その周辺に15cmくらいの羽(板)を付けている。竹は木材の中で、音の伝達速度が最速だそうな。
音の特長は、自然で、濁りがなく、響きがいいこと。

フルレンジユニットは8P-HF1

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Ashidavox 8P-HF1(20cm, 8Ω, 5W)

メインユニットは史上最高のフルレンジユニットの1つだと思うAshidavox(アシダボックス)の8P-HF1(センターではなくバッフルの一番下に着いているのは音のためではなく、歴史的経緯によるもの:笑)。

音は、とにかく自然で誇張がなく、それでいて反応がよく、歪がなく、透明感が抜群。20cmフルレンジとしては信じられないほどの低音まで出せ、中低音の色気のある音にはぞくっとさせられる。さらに褒めてあげれば、聴き疲れすることなく何時間でも聴いていられる。実際に20時間くらい聴き続けたことがあるが、眠くならなかったらまだ聴けた。

弱点は高音があまり伸びないことだろう。製造後50年以上も経ってるので本来の性能が出ていない可能性もあるが、ネットなどの情報を勘案するとおそらく最初から高音は弱かったのではないか思われる。スペアナで測ってみると、7Kくらいからだら下がりになっている。人によるとは思うが、私はツィターを付けたほうがいい。実際にツィターを付けてみると、高域がだら下がりになっていることがかえってつながりがよくて好都合だったりするので、この弱点は大きな問題ではないと思う。

スーパーツィターとスーパーウーハーで音域拡張

基本はあくまでフルレンジスピーカーなので、ネットワークなどは入れずダイレクトにつないでいるが、フルレンジの特性から高音、低音ともに音域には限界がある。そこで、スーパーツィターとスーパーウーハーで音域を拡張している。ただし、ネットワークによる音質劣化を最小限にするため(それと簡単なため:笑)-6db/octでつないでいる。

スーパーツィターはHitachi H-54H

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スーパーツィターにはHitachiのH-54Hを利用している。接続はコンデンサーだけでローカット。音は、絹のように、自然で繊細で歪がなく美しい。
ツィターはいくつか試してみたが、手に入る価格でこのユニットに敵うモノには出会えていない。ちなみに、いまでもヤフオクなどでペア8000円程度で入手できるのはありがたい。

スーパーウーハーはAltec 604-8G

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8P-HF1は前述したように、すごく低いところまで(25Hzくらいまで)低音が出るのだが、平面バッフル方式のためその音量は周波数低下と共に減衰していく。やはりスーパーウーハーはあったほうがいい。
スーパーウーハーには、Altecの名器604-8Gをウーハーパートのみで利用している(515B相当?)。接続はコイルだけでハイカット。ユニットの能率が103dbと、現代では考えられないほど高いので、平面バッフル方式の低音減衰を補ってお釣りがくるのがいい。
音は、Altecらしいタイトで分解能の高い低音で気に入っている。

p.s.

この平面バッフルシステムの特長は、各ユニットを簡単に交換して視聴できることだ。その辺の実験は、また今度。


参考:
8P-HF1
オーディオの足跡 Lo-D H-54HD 
オーディオの足跡 ALTEC LANSING 604-8G

(fin)